アトピー性皮膚炎|佐賀県小城市の小児科|医療法人やなぎしまこども医院

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アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎|佐賀県小城市の小児科|医療法人やなぎしまこども医院

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎とは、かゆみの強い湿疹を主症状として、良くなったり悪くなったりを慢性的に(乳児:2か月間以上,幼児:6か月間以上)繰り返す皮膚の炎症疾患です。乳児では頬を中心とした顔や頭がカサカサして赤くなり、幼児では目や耳の周り、首、ひざやひじの内側など特徴的な部位に皮疹が現れます。生後4か月から2歳までに発症して小学校卒業ぐらいまでに治ることが多いですが、小学校入学後や大人になってから発症することもあります。

原因

原因としては、皮膚の乾燥やバリア機能の低下により、皮膚の表面に隙間ができ、そこから様々な細菌や刺激物質、アレルゲンなどが入りやすくなって炎症が起こると考えられています。悪化の要因としては複数が重なって起こりますが、皮膚の細菌やまた近年、環境要因(ダニやハウスダスト・花粉・汗・ペットなど)、一部の食物(鶏卵や小麦など)などが言われています。

診断

血液検査や皮膚テストによって、原因となっている物質を調べます。食物アレルギーを合併していることもありますので、乳幼児の場合、母乳栄養の期間や離乳食の状況を確認させていただくこともあります。原因や悪化の原因をみつけて、それぞれに対策を立てていきます。

治療

治療の三原則は、①原因を除去し、②スキンケアを徹底し、皮膚のバリア機能を整え、③薬物療法により皮膚の炎症を抑えることです。これらを行うことで、皮膚のバリア機能が高まり、外部からの刺激に強い皮膚になっていきます。

①原因の除去

原因の除去ができれば劇的に症状が改善することもあります。意外と気づいていないものが原因であることもあり、中にはすぐに特定できないことも稀にありますが、あきらめず、一緒に探していきましょう。

②スキンケア:
洗浄と保湿

スキンケアは非常に大切な治療になります。皮膚を清潔に保つとともに皮膚の乾燥を防ぐことによって、皮膚を健康な状態に保ちます。
黄色ブドウ球菌などの細菌や汗などの悪化因子を取り除くには、お湯で洗うだけでは不十分です。毎日のお風呂やシャワーで、泡立てた石鹸でやわらかく全身を洗い、すすぎをしっかり行いましょう。皮膚の乾燥を防ぐ保湿はとても重要です。起床時とお風呂上りなど最低1日2回以上保湿剤を塗るようにします。

③薬物治療

治療薬の中心は塗り薬です。ガイドラインに準じてステロイド軟膏やタクロリムス軟膏・ジファミラスト軟膏・デルゴシチニブ軟膏等を使用する標準治療を行います。症状に合わせてかゆみを抑える抗ヒスタミン薬や漢方薬を併用します。また、近年重症児に対する注射薬も出ていますので、場合により考慮いたします。

治療するとなぜ良いのか

アトピー性皮膚炎を放置すると、気管支喘息等他のアレルギー疾患を発症するだけでなく、視力障害(白内障・網膜剥離等)や睡眠障害・結果としての成長障害・集中力の低下などが起こりうります。
よって、それらを防ぐためにも適切な治療が必要なのです。